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寒い日のエンジン暖気、意味がないって知ってましたか?それどころか実はエンジンを傷めているかもしれません!

   

a0002_006357本格的に寒くなってきたこの季節、寒冷地に住んでいる人や日常的に車を運転する人にとって半ば常識となっているのが運転前の暖気です。車を実際に動かす前にエンジンをアイドリング状態にし、十分にエンジンが温まってから発車するというものですが、実はこの行為、車のためによくないって知っていましたか?

車に詳しい人にはよく知られた事実ですが、一般の多くの人は寒い日は暖気しないとエンジンが傷むと信じていると思います。しかし車のプロに言わせると、暖気は意味がないばかりか、逆にエンジンを痛めているというのです。どういうことでしょうか??

エンジンの中で何が起きているか?

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米国ウィスコンシン大学マディソン校で機械工学の博士号を取り、エンジンメンテナンスのプロフェッショナルとして26年もの経験を持つステファン・シアッティ氏は、

「寒い時にアイドリングするとガソリンの無駄になるだけでなく、エンジンの最も大事な部分であるシリンダーとピストンから必要なオイルを徐々に奪ってしまうのです。」

と言います。

通常の気温下では、エンジン中のシリンダーは空気と気化したガソリンで満たされています。ものすごく簡単に説明すると、この空気とガソリンの混合気体をシリンダーが圧縮することにより、エンジンは動力を生み出しています。

しかし冬になり気温が下がってくるとガソリンが気化しにくくなります。そこで車は自動的にエンジンのシリンダー中により多くのガソリンを送り込みます。そうすると、シリンダーの中は通常時よりも気化ガソリンの割合が多い状態になります。シアッティ氏はこれを、「ガソリン・リッチ気体」と呼びます。ガソリン・リッチ気体は、外気温が低い時にエンジンを動かすために必要ですが、実はエンジン部品にとっては好ましくありません。ガソリン・リッチ気体になるとガソリンの一部がシリンダーの外に漏れだし、動きを滑らかにするためにシリンダーとピストンに塗られているオイルを溶かしだしてしまうのです。するとエンジン中の部品の摩耗速度が速まり、エンジンの寿命を縮めてしまうのです。

アイドリングはダメ!

最近の車は頭がよいので、この問題を最小限に抑えるように出来ています。エンジンの温度がだいたい5度くらいになったら、自動的に余剰ガソリンのエンジンへの供給をストップし、ガソリン・リッチ気体から通常比率の混合気体へとスイッチします。ということは、エンジンの温度をより早く5度付近に温めることが出来れば、エンジンによくないガソリン・リッチ気体を使う時間が減るのです。

こう聞くとアイドリングしてエンジンを暖気してやればより早く5度に到達するのではないか?と感じると思います。しかしそれは間違いです。実はアイドリング行為ではほとんどエンジン内の温度が上がりません。つまりアイドリング中、車はエンジンに悪いガソリン・リッチ気体を使い続けることになります。ではどうすればいいのでしょう?答えは車を動かすことです。最も早くエンジンを温める方法は、エンジンを掛けたらすぐに運転をスタートすることなのです。

しかし注意しなければならないのは、車が動き出してもエンジンが完全に温まるまでは5分から10分かかります。その間エンジン内はガソリン・リッチ気体で満たされているので、アクセルを全開に踏むとエンジンが傷んでしまいます。車が動き出してから10分くらいは加速はゆっくりと行いましょう。

この迷信はどこから来たか?

実は暖気行為は80年代以前の車には必須でした。現在の車は外気が低い時は自動的にエンジンにガソリン・リッチ気体を送るようなセンサーがついていますが、当時車にはそのセンサーがなかったのです。そのため寒い時にアイドリングせずに車をスタートすると、エンストを起こしてしまいました。エンジンにガソリン・リッチ気体を送るために暖気が必要だったのです。

ところが80年代以降、自動制御でガソリン・リッチ気体を送れるようになったため、暖気は必要なくなりました。にもかかわらず未だに寒い日には暖気が必要だと信じられているのです。

まとめ

このように運転前の暖気はエンジンにはよくないのですが、暖気しないとラジエーターが温まらないので、車内は暖房をかけても寒いままです。しかしそれもたかが5分か10分。長い目で見れば暖気をやめてすぐに車を動かした方が燃費もいいし、余計な修理代もかからずに済み、経済的なのです。

元記事The Huffington Post

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