【スペイン】6年間も仕事をズル休みしていた公務員の男に罰金350万円の刑が下される
6年間も仕事をズル休み!?
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社会人なら誰しも「今日は会社に行きたくないな。」とか、「このまま反対方向の電車に乗ってしまいたい。」と思った経験があるはずです。でも社会人だから行動にはうつさず、毎日真面目に仕事に向かいます。
ところがそんな社会人の妄想を実行し、毎日ズル休みし続けた男がいました。しかも6年間も!
今週スペインの法廷で、6年間もバレずに仕事をずる休みし続けた男に約350万円の罰金刑が下されました。男はスペイン南西に位置するカディス市で公務員として働いていたホアキン・ガルシア(69歳)です。ガルシア被告の仕事は汚水処理施設の監督業で、1990年からその仕事に就いていたといいます。
ところがガルシア被告は最低でも6年間、最高で14年間も汚水処理施設に出勤せず、誰にも気づかれずにズル休みを続けていたことが裁判で明らかになりました。
何故バレた?
ズル休みがバレたのは意外なきっかけでした。カディス市では職務に対する”誠実で献身的な”貢献を評し、勤続20年の職員を表彰する制度がありました。2010年ガルシア被告もこの表彰の対象となったのですが、賞を授与する市の助役がいくらガルシア被告を探しても見つからなかったのです。
助役はガルシア被告の部屋の反対側にオフィスを構える汚水処理施設の前マネージャーに、ガルシア被告について尋ねました。すると前マネージャーは、「ここ数年見たことがない。」と言うのです。
助役は急いでガルシア被告を呼びつけました。そしてガルシア被告に問い詰めます。「今何してたんだ?昨日は?先月は?」
彼は答えられませんでした。
裁判の過程でガルシア被告は2010年から過去6年間にわたって、決められた時間に度々オフィスにいなかったことが判明しました。2007年から2010年までの最後の3年間は全く出勤していなかったのです。罰金の350万円は彼の税引き前の年収と同じです。
ガルシア被告によると、職場でいじめの被害にあったため出勤できなくなったそうですが、具体的にどんないじめがあったかについては黙秘してます。
ボタンの掛け違い
何故6年間もの長い間、誰もガルシア被告がいないことを疑問に思わなかったのでしょうか?裁判記録によると、ガルシア被告を雇った市側は汚水処理施設が彼の勤務状況を把握していると思い込んでおり、汚水処理施設側は市の本部で仕事をしていると思っていたそうです。
ちなみにガルシア被告は仕事に行かずに何をしていたかというと、哲学の本を読み漁っていたそう。今では17世紀に活躍したオランダの哲学者、スピノザについて、専門家並みの知識を持っているそうです。