【涙腺崩壊】亡くなった幼い息子の心臓を臓器移植に提供した母親が、移植によって命を救われた女の子の家族と初対面!
子供の臓器移植が確立しているアメリカ
日本では長い間15歳未満の臓器移植は禁止されていましたが、2010年に法律が改正され、家族の同意があれば15歳未満でも臓器提供ができるようになりました。しかし過去5年間で実施された小児の臓器移植例はたったの7例です。そのため臓器移植が必要な日本人の子供の中には、手術費用が高額であるにもかかわらず小児臓器移植が確立されているアメリカへ渡って手術を受ける家族が多くいます。
そんな小児臓器移植先進国アメリカで、心臓移植に関する心温まるニュースが報道され話題になっています。亡くなった幼い息子の心臓を臓器移植に提供した母親が、心臓移植によって命を救われた女の子とその家族に初めて対面し、女の子の体で生き続ける亡き息子の心拍を聞いたのです。この様子は地元のテレビ局によって報道され、大きな感動を呼びました。
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悲劇は2013年に起きた
ことの始まりは2013年6月のある日でした。母親のヘザーさんは、7ヵ月になる自身の息子ルーカス君をベビーシッターに預けて出かけていました。そこに信じられないニュースが飛び込んできます。信頼していたベビーシッターだったのに、ベビーシッターの彼氏がルーカス君に暴力をふるい、死なせてしまったのです。

「ルーカスはとても愛想がいい子でした。カメラを向けると微笑んだり、舌を出しておどけたりするんです。」
ヘザーさんにとって初めての子供だったこともあり、彼女はルーカスちゃんをとてもかわいがっていました。


しかし残忍な暴力によって、その幼い命は奪われてしまったのです。悲しみのどん底に突き落とされたヘザーさん。しかし悲しみに暮れる中彼女はある決心をします。「この世界のどこかに、私がいま経験しているような(子供を亡くすという)深い悲しみを経験しなければならない家族がいるんだ。ルーカスの死はそんな家族を救えるチャンスかもしれない。」
そう思ったヘザーさんはルーカス君の臓器を臓器移植を待つ子供たちへ提供することを決めたのです。ヘザーさんに迷いはなかったと言います。
「私はもう自分の子供を救うことはできない。でも誰かの子供だったら救うことが出来るかもしれない。」
ヘザーさんのこの勇気ある決断によって、ルーカス君の臓器は3人の子供たちに提供されました。そのうちの一人がアリゾナ州フェニックスに暮らすジョーダンちゃんです。

先天性の心臓疾患のため心臓移植なしでは長く生きられないと言われていたジョーダンちゃんでしたが、2013年6月22日、ルーカス君の心臓が移植されたことによって奇跡的に命を取り留めたのです。
当時のことを思い出してジョーダンちゃんの母親、エスターさんは言います。

「ヘザーさんの素晴らしい自己犠牲の精神は、とても言葉では言い表せないほど感謝しています。自分が悲しみのどん底にいるのに、私たちのような他の家族のことを考えられるなんて、、、、。」
ヘザーさんと亡くなったルーカス君の優しさによって、ジョーダンちゃんは現在4歳になりました。

そんなルーカス君の心臓を通してつながっている2つの家族が、この度アリゾナ州フェニックス子供病院にて初対面しました。

そしてヘザーさんはルーカス君が亡くなってから初めて、ジョーダンちゃんの中で動き続けるルーカス君の心臓の音を聞きます。
感動のあまり言葉を失い、涙が止まらなくなるヘザーさんとエスターさん。その場にいた病院関係者や報道関係者もみんな泣いていたと言います。
この日の出来事は一生忘れないだろうと語るヘザーさんとエスターさん。「私たちは家族であり友人です。」と二人は語ります。

いつでもルーカス君の心臓の音を聞けるように、ジョーダンちゃんの心臓音を録音したテディ―ベアーをプレゼントされたヘザーさん。
ルーカス君の心臓音が聞けるテディベア
ヘザーさんとエスターさんは今後も時間を見つけては定期的に会う約束をしたと言います。誰かの悲劇が他の誰かの奇跡につながったこのストーリーは地元アリゾナのテレビ局で報道されるとSNSを通して全米中に広がり、大きな感動を呼んでいます。
こちらがそのニュース映像です。英語で日本語字幕はありませんが、感動する様子は伝わると思います。
Video Courtesy: Donor Network of America