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アメリカで最も良い職業に就いている人にいろいろ聞いてみました

   

データサイエンティストがアメリカで最良の仕事

アメリカで最も良い、といっても評価基準はいろいろりますが、さまざまな観点から職業を評価した数々のランキングで「最も良い」「最高」「ベスト」だとよく評されているのがデータサイエンティストです。以前の記事でも、ワーク・ライフバランスが一番良い仕事だと紹介しました。あまり聞き慣れない職業ですが、どのようなことをしている人たちなのでしょうか?

データサイエンティストは、企業などが蓄積している大量で複雑なデータ(いわゆるビッグデータ)を数学的、統計学的に解析し、ビジネスや経営に役に立つ知見を引き出す仕事です。仕事の拘束時間があまり長くなく、それでいて給料も良いうえに人材の需要が多くあるため、アメリカでNo.1の仕事だと言われています。

日本でも活躍の場が広がっていると言われているデータサイエンティストとは、いったいどんな仕事なのでしょうか?ビジネスパーソンに有益な情報を提供しているオンラインサイト「Business Insider」が先月、実際にデータサイエンティストとして企業で活躍している人にいろいろなことをインタビューし、その内容を記事にまとめました。今日はその記事からデータサイエンティストの日常について紹介してみたいと思います。

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インタビューに答えてくれたのは

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データサイエンティストのダニエル・エンソンさん

今回インタビューに答えてくれたのは、フランスで創業したグローバル・マーケティングリサーチ会社「トルーナ」に勤める38歳のデータサイエンティスト、ダニエル・エンソンさんです(写真)。エンソンさんに、自身のバックグラウンドを簡単に紹介してもらいます。

「私は大学時代にビジネスに非常に興味を持ちました。でも私が通っていた大学はリベラルアーツ系大学(主に教養を学ぶ大学)だったので、ビジネスのような実学は専攻できませんでした。代わりに経済学を専攻したのですが、経済学を勉強しているうちに私は経済活動の根底にある人々の心理学にとても興味を持ちました。なぜ人々は顧客としてその商品を買おうと思ったのか、を明らかにしたかったのです。」

大学卒業後はニューヨークで働いていたというエンソンさん。しかし9.11のテロをまさに現地で目撃し、ショックを受けたのを機に、生まれ故郷のコネチカット州に戻ります。

「コネチカットに戻ると、私は地元の大学でマーケティング・インテリジェンス(市場戦略情報)を勉強し、MBA(経営学修士)を取りました。統計学的手法と行動心理学を用いて人々の市場における行動心理を分析するこの学問は、私の興味にぴったりでした。」

現在の仕事についたきっかけは?

「ビジネススクールを出てから最初にデータ分析の仕事に就いたのは2006年のことでした。小さなデータベース・マーケティング会社でしたが、データサイエンティストの仕事はとても楽しかったです。ただ、その会社は小さすぎました。私は自分自身のステップアップのために、もっと規模の大きい会社へ転職することにしました。それが現在の職場であるトルーナです。」

「なぜこの仕事に就いたかといえば、私の性格が少し関係していると思います。私は非常に疑い深い人間で、証拠を見るまで信じないたちなんです。その証拠というのは、私にとっては”数字”だったのです。」

採用までのプロセスは?

「私がこの仕事についた2000年代の中頃は、企業はいったいどういった人材を探しているのか、自分たち自身が分かっていませんでした。彼らはデータ分析をしなければならないことは知っていましたが、コンピュータサイエンスや数学の専門家需要は高くなかったのです。」

「自分が今の職に応募した際に採用されたのは、私が既にデータ分析の経験があったというだけでなく、そのデータに関するストーリーを伝えることが出来たからだと思います。それこそが、私が今働いている職場でチームメイトを募集する際に探している才能です。もし私のチームに新人を入れるなら、分析したデータについて自分自身の頭で考え、素早く効果的にそれをクライアントに伝えられる人でなくてはなりません。そしてデータをもとに決断をする力も大事です。」

「この仕事はとても自主性の高い仕事です。自分の考えを自分自身でよく理解していないとまったく上手くいきません。データサイエンティストはただ数字を分析してグラフを作っているだけではありません。分析結果をクライアントに正確に簡潔に伝える能力が必須なのです。データから意味のある法則性を見つけ出し、顧客に新たな知見を伝えることが一番重要です。」

2エンソンさん(左)と同僚たち

給料はどのくらいもらっている?

さまざまな職種の平均給与を分析している Glassdoorによると、2016年のデータサイエンティスト平均年収は$116,840(約1400万円)です。

「この仕事はたしかに給料がいいです。まず、MBAやPhDなどの高学歴者が多いこと。そして企業がデータサイエンティストを欲していることがよい給料につながっていると思います。」

仕事がある日の一日の様子

「私はだいたい6時半に起きています。その時間になると3歳の息子が私のベッドによじ登ってくるのです。そして9時までにはオフィスに着きます。最初の仕事はEメールの仕分けです。私の会社はグローバル企業ですから、世界中のクライアントや同僚から24時間ひっきりなしにメールが来るんです。」

「そしてクライアントに対して何か緊急に解決しなければならない問題はないか?と確認します。実をいうと、問題は頻繁に起きます。私はマネージャー職(管理職)なので、部下に仕事を振ることも出来ますが、自分で腕まくりしてみんなと同じように手を動かすのも好きなんです。」

「その他、やらなければならない仕事はたくさんあります。リサーチレポートを書いたり、アンケートフォームを作ったり、また専門的な統計分析もやります。近頃はクライアントが自分たちが持ってくるデータからどれだけの情報が得られるか、事前にある程度理解している場合が多いので、それだけクライアントの要求も細かくなってきています。われわれはそういったクライアントたちも満足させられるように、常に進歩しているのです。実はこの仕事には、典型的な一日というのはありません。それが私がこの仕事を気に入っているところでもあるのですが。また常に新しい課題も見つかります。」

「そして5時半にはオフィスを出ます。家に帰っても仕事をし、全部やり終えるのは8時から10時の間です。週末はなるべく働かないようにしていますが、どんな緊急事態があるかわかりません。」

みんなが誤解していること

「データサイエンティストは一日中机に座っているわけではありません。また電卓に恋をしているわけでもありません。この仕事は分析力と直観力が必要なのです。」

「そして多くの人が、データサイエンティストは計算がすべての仕事だと思っていますが違います。実は問題解決の仕事なのです。クライアントは質問をもって我々のところへやってきます。そして私たちは最新の統計学やデータを駆使して、クライアントが経営判断をするうえで必要な知見を提供します。私たちはマーケティングの最前線に立ち、企業トップが自社製品の将来について決断をしたり、経営判断をしたりする手助けをしているのです。」

この仕事の一番好きなところは?

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エンソンさん(中央)と同僚たち

「この仕事の一番良いところは何といっても仕事内容がバラエティーに富んでいるところです。私は毎朝、”今日はどんなことが起こるのかな?クライアントが持ってくるどんな難題を解決できるかな?”と思いながらオフィスにやって来るのが大好きなんです。」

「この仕事は毎日、固定観念を捨て去って考えなければいけません。そして私はそれが大好きです。クライアントは常に新しくておもしろい質問を抱えて私たちのところへやってきます。その質問に対してクリエイティブな解決法を見つけるのが好きなんです。もしかするとみなさんは、クライアントが自分たちが持っているデータについて、何をどうやって知りたいのか前もってよく知っている時は、データサイエンティストの仕事なんて簡単だろうと思うかもしれません。でも実際はクライアントが何をどうしていいのか全く分からないときに私は燃えるんです。私たちはクライアントの要求にクリエイティブに答えられるよう、確かな技術と経験があります。そしてそれがこの仕事の一番良いところだと言えます。」

この仕事の一番嫌いなところは?

「クライアントと一緒に仕事をするのがこの仕事の良いところの1つではあるのですが、時にそれは難題をもたらします。締め切りのスケジュールがタイトだったり、非現実的な要求を突き付けられたリすると、とたんに仕事が難しくなるのです。でもそれはどうやってその難題に立ち向かうかにもよります。私のチームのように確かな技術と経験を持っていれば解決不可能ではなくなるのです。」

本当にアメリカで最良の仕事だと思うか?

「最良の仕事かどうかは分かりませんが、私はデータサイエンティストがアメリカNo.1の仕事にランクされていると知った時驚きました。だって、そんなにたくさんの人がデータサイエンティストについて知っているということでしょう?私たちの仕事というのは、言ってみれば経済消費活動の裏側で行われているようなものなので、多くの人がこの仕事について知ってくれているというのは本当にうれしいことです。」

「また、みなさんにもこの仕事をお勧めします。データサイエンティストの仕事は毎日新しくてエキサイティングな課題と向き合えます。私は2006年からこの業界で働いていますが、他の仕事をやりたいと思ったことはありません。」

「この業界は急成長しているので、今後仕事の需要は安定していると思います。企業がもっているデータ量は日々増え続けているのですから、彼らはそのデータから意味のあるパターンを読み取れる人材を探しており、今後もデータサイエンティストの需要は増え続けるでしょう。」

元記事Business Insider

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